人材派遣・派遣社員という働き方
派遣という働き方には賛否両論ありますが、私は無視できないメリットがあると思います。派遣社員になると、必ず派遣会社から担当者が付きます。派遣社員の良い点のひとつは、この担当者です。もしあなたが家庭の事情で長期間休む必要があれば、代わりの人材を手配してくれます。また、例えば残業が続いて家事ができなくなるなど、最初の条件が守られなくなった時にも、派遣会社は企業側に交渉をしてくれます。企業側に直接言いにくいことや聞きにくいことも、担当者を通して確認することができます。それに、いつでも相談できる人がそばにいてくれると思うだけで、心強いのではないでしょうか。
ただ、残念なことに、彼女たちはあなたの他に何十人もの派遣社員を担当しているため、常にあなたに気を配ることは不可能です。少しでも心配なことがあれば、自分からSOSを出すようにしましょう。派遣会社のビジネスは、企業に優秀な労働力を提供することで成立しています。派遣社員の方の中にはトラブルがあった時「私と派遣先と、どちらの味方ですか」と聞く人もいますが、これは考え方が根本から違っています。派遣会社は慈善事業ではなくビジネスです。どちらの味方、というスタンスはありえません。ビジネス上、最も良い解決方法を探すことが派遣会社の仕事です。
ですから、派遣会社との付き合いもビジネスであることを忘れないでください。派遣先で問題があれば、愚痴をいうのではなく、要点をまとめて報告しましょう。あなたが自律した人間であることが伝われば、強い信頼関係が生まれます。その信頼関係があってこそ、あなたが抱えるリスクに対してバックアップしてもらえるのです。
私が担当した中で、とても優秀な女性がいました。彼女は5歳のお子さんがいるため、残業は不可、期間も一ヶ月以内という条件でした。一ヶ月働いたら、しばらくはお子さんと密なコミュニケーションを取りたいと考えていたのです。最初の契約こそ、企業側と綿密に条件の確認をするなど神経を使いましたが、彼女がとてもビジネスセンスがある人だとわかってからは、私たちの間には良い信頼関係が生まれました。職場が荒れそう(=残業が増えそう)な気配があれば、すぐに私に報告してくれたので、私から企業側に一時的に派遣社員を増やすなど提案することができましたし、お子さんの保育所の場所を教えてもらってからは、お迎えに近い勤め先を探すこともできるようになり、その分勤務時間を延ばしてもくれました。派遣会社も登録者も、求めるだけでは、手に入るものは少ないのです。自分がよりやりやすい環境で働くために、どんどん派遣会社を巻き込んでください。
